ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。淀みに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。

ご存知、鴨長明の方丈記の書き出しです。

川って面白いものですね。

大地に穿たれた溝とその中を流れる水、その一定規模以上のものが川と呼ばれます。

川という実体はありません。

川の流れを眺めていると一瞬で流れは過ぎていき、二度と同じ水は流れてきません。

でも私たちはこの川を同一のものと認識しています。

「私」という存在も面白くて不思議です。

生まれた頃の細胞はもう一個も残っていないのに、同じ「私」がいると認識しています。

コーチングでは脳と心をまとめてマインドと呼んでいます。

脳はご承知のように細胞によって構成されている肉体の一器官です。

心は細胞すら持たないモノ。

ただ認識機能が川の流れのように生まれては消え生まれては消え、を繰り返しています。

この心をある宗教では「永遠の魂」「如来蔵」などと呼んだりしています。

でも心も川のようなもの。

どこにも実体はありません。

なのに私たちは自分と他人を比較し、差別し、争っています。

自己主張して他者と衝突し、時には戦争や無差別テロを行ったり。

心は対象を認識した瞬間に生まれ、次の瞬間には消滅します。

これが際限なく続くことを仏陀は「輪廻」と呼びました。

決して「永遠の魂」が生まれ変わる、とおっしゃったわけではありません。

この事実、真理を知らないので、私たちは自分と他者を区別して争っています。

川は滔々と流れながら周囲の大地を潤し、多くの生命に貢献しています。

川の流れのように、周囲の生命に貢献しながら生きていきたい。

自己という幻影に惑わされず、他者を損なわないで生きていく。

これが私のゴールの一つです。

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

コメントするためには、 ログイン してください。
PAGE TOP