今日は「靴」がテーマです。
田島マスターコーチのご提案で、大勢のコーチが一斉に「靴」をテーマにブログを書いたらどうなるか、という実験?です。
師匠から頂いた課題ですので、提出期限に遅れないよう書いてみました。
養成講座の課題レポートを思い出します。
私はファッションに無頓着な方で、着るものや靴はもちろん、アクセサリーなどにもあまり関心がありません。
独身の頃はどこへ行くのにも普段着で、ということがしばしばありました。
今は専属のスタイリスト(家内です)が、すべて管理していますので、人前に出ても一応恥ずかしくない姿になっていると思います。
ですから、自分だけでなく、他の人のファッションも見事にスコトーマに隠れています。
今日会った人がどんな服装だったのか、記憶からすっかり抜け落ちてしまっているのです。
ところが、私は靴底にはかなりの関心を持っています。
靴フェチだからではありません。
靴底の減り具合で多くの情報を読み取ることができるからです。
つま先の内側がすり減っている人、外側(五指側)が多くすり減っている人、カカトの外側がすり減っている人、左右別々の場所がすり減っている人など一人一人随分違うのです。
これは体のどこに重心があるのかということと、体の動かし方で違いが表れます。
私たちの腰の骨、腰椎は五個あり、上から腰椎1番2番と数え、最下部が五番になります。
腰椎の三番に重心が来るのですが、人によって偏りがあるのを発見した人がいます。
整体法の創始者、野口晴哉先生です。(社団法人整体協会)
生き物は成長し、自らの力で動きます。
自ら動くのは内なる要求を満たそうとして動くのです。
野口先生によると、この「要求」というのは内側から起こる要求で、それから起こる人間の運動の偏りを「体癖」と名付けられました。
無意識の行動の癖(habit)ということでしょうね。
野口先生は五十年に及ぶ人間観察から、体癖を12種に分類しておられます。
上下(1、2種)、左右(3、4種)、前後(5、6種)、捻転(捻れとも、7、8種)、開閉(9、10種)、遅速(11、12種)
の12種です。
例えば、上下2種とか前後6種というように呼びます。
人は誰でもこの体癖を複数持っています。
興味を持たれた方は、
整体入門 ちくま文庫、体癖(全2巻)全生社
をお読みください。
体癖は体運動の癖が現れたものですが、その根本には無意識の欲求があります。
靴底を観察すると、その人の優位な体癖がわかると同時に、どのような感受性の傾向を持っているのか、どのような無意識の反応をするのかが見えてきます。
靴底は、私たちの気がつかないところで多くの情報を発信しています。
思いがけず靴はおしゃべりです。
この記事へのコメントはありません。