物語

子供たちが幼いころ、よく昔話を語って聞かせました。

因幡の白兎や桃太郎、一寸法師をはじめとする日本の昔話。

グリム童話やイソップ物語等の西洋のお話。

仏教説話や釈尊の前世物語など。

 

子供たちが眠る直前にこれらのお話しを一つか二つ、必ず話して聞かせ床に就かせたのです。

多くの親御さんがこのようにお子様に絵本を読んであげたり、昔話を語って聞かせておられることでしょう。

私自身も祖母にこのような話を聞かされて育ったのです。

 

ご承知のようにこれらの昔話を子供に聞かせることはとても大切なことです。

子供たちの想像力を育てるということももちろんですが、その物語の中に含まれている教訓が子供たちのマインドの中でどんな大人に育っていくのかという映像を植え付けることにもなるからです。

 

悪いことをしてはいけない、と教えるよりも悪いことをした人は不幸になるという物語を語って聞かせる方が効果的だからです。

特に仏教説話は善因善果、悪因悪果がはっきりとした物語で子供たちはそれらの教訓を楽しみながら自然に身に付け行くことができます。

 

子供たちに話して聞かせるときに、私が最も注意したのは臨場感です。

そのころコーチングは日本にはなかった頃ですし、臨場感という言葉は知りませんでした。

しかし、本を読んで聞かせると子供たちが物語の世界に深く入っていかないことに気づいたのです。

それで、物語を覚えることにしました。

自分自身がこれらの物語を聞いて育ったのですから、暗記するのはそれほど難しくありませんでした。

といっても最初の頃はレパートリーはそれほどでもなかったですが。

 

暗記した物語を語って聞かせるのですが、私なりにひと工夫しました。

それは物語の映像を描き、それを心の目で視て言葉で描写する、ということです。

因幡の白兎なら、砂浜を思い浮かべます。

そして白いうさぎがサメに話しかける部分を映画のように眺めるのです。

このように心の中で映像を思い浮かべ、それを言葉で表現すると子供たちにその臨場感が伝わります。

 

このやり方で、子供たちが通っていた幼稚園の子供たちに昔話を語って聞かせたことがあります。たしか二度ほど幼稚園に伺ったと思います。

この時、自宅では気が付かなかったことに気づきました。

 

最初はがやがやと騒いでいた子供たちなのですが、話し始めると間もなく目の色が変わるのです。

空間の一点を見つめ、あたかも物語を観ているかのような表情になります。

深い変性意識状態に陥るのですね。

まるで目から光が放たれているようです。

語り手の私がゾクゾクとして鳥肌が立つほど、場の空気が一変しました。

子供たちの人数が多かったせいもあるのでしょうか。

その場が神聖な空気に包まれるかのような変貌でした。

昔から子供は神の内と言われていたそうです。

きっと昔の人たちも肌で感じておられたのでしょう。

 

今から思うと、私自身が変性意識にはいることで子供たちを私の臨場感世界に引き入れていたのでしょう。

いまでも、あの時の光景を思い出すと神聖な気持ちになります。

 

アファメーションは短い言葉です。

しかし、思い浮かべる映像は物語にしてもいいのです。

心から望む理想を思い浮かべましょう。

自分自身に理想の物語を語って聞かせるのです。

 

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